「ミス日本が来ましたよ〜」
「シワシワ」
そんなあなたらしい会話を
最期の時まで 大切にしたかっただけなのです。
迷惑でしたか？
出過ぎたことだったのかもしれませんが
私は遠方の息子さんに こんなメールをしました。

突然不躾にすみません。 旭川のお父様の担当の訪問看護師です。 失礼を承知ではじめてこのような連絡をさせて頂いております。昨日の入院の件はご存知かと思いますが、遠方のために尚更ご心配のことと察します。そして最期の場をどう希望されるのか大変悩ましい相談があったかと思います。施設の皆様がどんなにお父様を大切に感じているかを肌で感じます。だからこそ、出来る限り側にいてお手伝いしたいというのは当然かと思います。私もお手伝いしながら、残された時間を苦痛が少なく、優しさの介護の中で過ごして頂けたらと願っています。10年以上も共に過ごされた施設の中で穏やかに最期を迎えられる選択肢は残されてはいないのでしょうか。

息子さんは理解して下さいましたよ、
涙が出るほど嬉しいお返事でした。
しかし療養の場の準備が 間に合わなかったのです。
そのことをあなたに謝罪もできずに
旅立たれてしまいました。
力不足で本当にごめんなさい。
次にお会いするときには
もっとシワシワになっていますが、
ちゃんと目をあけてくださいね。
そして生のクラシックを 一緒に聴きに行きましょう。
それまで、 もう少し時間をくださいね。

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